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さ​よ​な​ら​の​ハ​ッ​ピ​ー​エ​ン​ダ​ー​ガ​ー​ル - end of the beginning

by happyender girl

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1.
ギリギリ薬のいらない病状 いいんだ 人はみんな狂ってるから 程度はあれど とか言ったりしてみて 今日も落としそうになる鍵 瞼を擦って青空を背にピース 冬の訪れを感じる資格もないようで でも誰もいない校庭を横目に通り過ぎるとき この世界を握った気になれる この空は君のもの 今だけは この街は君のもの 今だけは フェンスに腕を乗せて遠くを見つめる子 いつか同じことをしていた いくつになっても遠くを見ていて ギリギリ手帳のくれない病状 自分を揶揄して無慈悲に続く生活は鈍色の目をしてる そして落とす携帯 赤錆びた蛇口に張る蜘蛛の巣 広い空も翳る時間帯 でもポケットに手を突っ込んで歌を歌うとき この世界を握った気になったか? この空は君のもの 今だけは この街は君のもの 今だけは この歌は君のもの 今だけは この世界は君のもの 今だけは 今だけは 折れるな 折れたらお前の人生はもう何の価値もなくなる それはそう そのとおりで だから今日もかなしんで生きる ギリギリなんにも要らない気分
2.
洗面台から顔を上げると目前に広がる煉獄 死ぬ前にせめて救いだけでも齎されたいそう思って 腹の底に溜まった消化物の呪縛を振りほどいて いつどんなときでも私の顔と名前を忘れないで 洗面器が掲げるピースマーク にこりと笑ってここに居ない人に感謝しな、そして 架空の線路に耳をつけるか弱さよ 全部なんでもない気にしなくていいから気にしていてほしい 面倒だろ 洗面台から顔を上げるといつもの煉獄 いろとりどりの救いだらけに殴り続けられてるの 吐いた後で来ないリアクションを待ち望んでいるの ちょっと元気なだけで私の顔と名前を忘れてしまうの 洗面器と婚姻すると独り言ちて にこりと笑ってここに居ない君に怨嗟しな、そして 実在の線路を渡り終えるか弱さよ 全部なんでもない気にしなくていいから気にしていてほしい 傲慢だよ ひとりでに指が動き出してどこへ向かうか知らない 何を考えて何がしたいのか何にも分からない 笑ってくれるなら誰でもいいけど君じゃなきゃやだよ 君じゃなきゃやだよ 笑っててほしいよ 洗面器から飛ばすハートマーク にこりと笑ってここに居ない君に感謝しな、そして こんな私の耐え難さを思うよ 全部なんでもない気にしなくていいから私のことだけ考えてて 笑えるでしょ?
3.
寿司とじゃがいもが出会った 寿司とじゃがいもはなかよし (中略) 寿司とじゃがいもは遠く離れても 寿司とじゃがいもはなかよし 寿司とじゃがいもが永久に離れても 寿司とじゃがいもはなかよし
4.
私は黄色い家に住んでいました。思い出せるのはあの白い夏、電気ストーブが吐き出した煙を吸い込んで私は飛んでいました 苦しみに喘ぐこともなく笑わされていたのは10月の夕方でお風呂に入って火照った身体を冷ましていたらもうすぐ夜が上げて助けが来るからそれまでは待っていよう。虫の音がうるさくて眠れないし宿題を出し忘れて街灯の下にひとりぼっち寂しくうずくまっていたら老婆が迎えに来てくれました。遠い遠い思い出です。この話は壮大すぎるのでいつまで経っても話足りない。ただ線香の匂いと人が死んだ匂い。だいだらぼっちに怯えて泳げなかった あじさいの苦い味 どこからきてどこへいくのか 兵隊たちは笑って私に告げた 橙の光がすべてを飲み込んだ 甘い甘い花の蜜 くだらない詰まらない排水溝 塩素の嫌な匂い 塩素の これは本当に起きた出来事ではない。私は常にガムを噛んでいる 笑いすぎて吐き気がした 遠い遠い枯れた夏 さようならここに来れなかった人々 私はここにいるよ 遠い遠いかれた夏
5.
6.
ペシミストさん舞台裏から登場 逆ギレ中 へろへろなロックを演奏その実態検証中 手からこぼれ落ちるありとあらゆるものに ピアノ線を貼っつけって操ってやろ もうずっと人形のようです サディズムを盾にする苛立つ人 ヤク中 人生は人形劇のようなものなんだ 手出せ さあ手を出せ 自分以外のすべてのありとあらゆるものは 自分で考えて動く自動人形 もうずっと人形のようです 誰かの愛も 自分の胎も 世界の闇も 徒労のダイス あなたの愛も あなたの胎も あなたの闇も もうずっと
7.
私の名前はポールでジョージ 二つの名前を使い分けてる いろんな場面で役に立つから だけど本名はみちこ 私の名前はポールでジョージ 今夜羽田を発つつもり そろそろ母国に帰るから だけど本名はみちこ ※ say yeah 私の名前はみちこ そうみちこ say yeah 私の名前はみちこ そうみちこ say yeah お前の名前もみちこ そうみちこ say yeah お前の名前もみちこ 今日からみちこ 私の名前はポールでジョージ 死んだ二人の友達の名前 忘れないように拝借したの だけど私も死んでるの ※ あなたも私もみちこ 忘れないように刻んでおくから あなたも私もみちこ 私の名前を忘れないでね 私の名前を忘れないで
8.
わたしはわたしのねことねる わたしはわたしのねことねる 柔らかな体温と重さよ
9.
君が身体を売ってそれで秘密を受け取った 腐った何かが人類を根絶やしにしようとしている リアリティの欠如が甚だしいな 全部無駄だから 二番線に電車が来るよ 常に君は狙われてるよ 悲しい人が悲しい人を 売り買いしようとしている 訴えても勝てないね そこには誰も居ないんだ ひた隠そうとしている 白い太陽の向こうに この世代に蔓延する ぽつんと離されている お嬢さん僕とダンスをしませんか 君は明らかに引いた
10.
何千回も見たはずの夕日で何度も何度も切なくなって 何千回も過ごしたはずの夜に何度も何度も悲しくなって 同じ喜びは二度となくて 同じ悲しみは二度とない 何百回も見たはずの景色がまるで初めて見るようで 何百回も感じたはずの痛みにいつまで経っても慣れなくて 同じ楽しさは二度となくて 同じ悔しさは二度となくて 同じ嬉しさは二度となくて 同じ苦しさは二度とないよ 私たちは笑ったり 泣いたり 喜んだり 楽しくなったり 悲しくなったり 切なくなったり 苦しくなったり 怒ったり 憎んだり 愛したりして まだここにいるよ つれていくよ 悩みも怒りも痛みも恨みも叫びも ぜんぶ つれてゆくよ
11.
あなたの話で短すぎる夏は唐突に終わった あとは私の手によって脆い花びらが弄ばれるのみ 浮遊する九月の実感がない 近づく秋の予感で胃が痛い 古いオルゴールを老婆が捨てるのを見た 山の奥にある祖母の実家へ戻った時のことだった 蝉の声が耳に悪そうだった テレビの特番に影が移っていた 季節を愛する とは 古い木造建築の一階の居間で 頽廃する時間を見てる それは謎? ガムシロップを飲み干した でも太陽の眩しさは少し懐かしいようだ もどかしい彼女の手のひらが少し香った アーモンド あとスモモ 私がもしも教会にて祈り死を望む時に 東京の七時は夜のイメージ通りで それで済む 止む心音 二人でこれからどこへ行こうか? と問う アナスタシアへと行けるのなら 長野県の山あいの小さな山村からレイテ島へと声は届くだろうか 届けばいいな 遠くで愛するとは? 古い木造建築の屋根裏のネズミ もきっとテレビが見たいだろう ね 奇跡よ起これ 私はこれから救われる 私はこれから救われる 願い事なら幾つか叶う さよならミスターパーフェクト どういうわけか夏が怖い キラージョークを鵜呑みに それで誰かが救われたって 意味はないよ それでいいよ
12.
あまあまの暴力を喰らえストロベリー・キャノン 物量のあるスイートを我々は装備している 抵抗しなければこの世界から味は消えてしまうから 実在する幻想を我々は信仰している 信じ続けないとこの世界から全て消えてしまうから 甘すぎずしかし確かに甘く 堕ちることない我々の弱さを 何かに縋ることなく 甘味料に頼ることなく 糖分で冴えきった感情でお前の理性に訴える この世に変わらないものがあるのなら失われる青さをとどめるのに 私を置き去りにして変わる君をただ眺めるしかできないのは甘いからか 甘すぎずしかし確かに甘く 堕ちることない我々の弱さを 何も悲しむことなく 目を逸らすことなく 糖分で研いだ理性で腐った本能を掃射する この世に変わらないものがあるのなら黒に染まる白さを抱き締めたのに 取り残されてまだ染まらずにいる私の弱さを信じていたかった アスパルテームの中へ消えた君をウエハース齧って見てた 脂肪と同調に負けて抑圧に甘んじるなんて愚かだ いつまでも甘いものが好きでもいい いつまでも苦いものが嫌いでもいい って誰か言ってよ 私に確かなものが一つでもあるなら君の手を離さないように握ってたのに 逡巡した一瞬の隙に君はもう甘いものなんて好きじゃなくなってしまっていた この世に変わらないものが一つでもあるならこんなことでつらくなることもなかったのかな 取り残されている ただ取り残されている もうパフェ一緒に食べれないの? あまあまの暴力で死ねストロベリー
13.
あたし 白い水切りバサミ 蓮闇の向こうに戻って 切り取りはじめました 昔のひとを 思い出すより早く あたし 白いTシャツ水に濡らしておこられた 思い出すたび 胸を締めつける優しさ ここにいないあなたとここにいるだけの証を オレンジのそら 氷雨が太陽より降る その頃を目途にして 二人の送り花火を打ち上げよう、そこで あたし 二人の間のスキマ どうして大事なものなんか出来るのかな 何よりも大切な空白を抱いていたいのに 何でもできそうだよ ふたりはひとり 何でもできそうだよ 最後はひとり
14.
慰めてほしかった 必要なのは時間だった ヘッドフォンミュージック 無力さを ある日国道沿いを歩いていた、朝霞に見惚れた ヘッドフォンミュージック、忘れない 揮発しない夜ではないそれはインスタントミュージックどこに鳴る? ここではない夜しかないそれはインスタントミュージックどこにある 笑って それはなめくじの這ったあとのようだ 気色悪さだけを残して本質は何も残らない ある日夜明けを見ていた、ライム色のガラスを透かし 波止場を出ていく言葉 ここではない夜に向かいそれはインスタントミュージックどこへ行く? どこにもない夜に向かいそれはインスタントミュージックここに鳴る 笑って ある日夜を歩いていた。あなたの歌を愛した。 他でもない今のための歌だなんてさ、自惚れだと思うさ でも本当のことはあの日の自分しか知らない 今ではない夜にはないそれはインスタントミュージックどこで舞う? 誰もいない夜にしかないそれはインスタントミュージックどこにある? 今しかない。ここにしかない。それはインスタントミュージック、どこに鳴る? 誰にもない。君にしかない。それはインスタントミュージック、 誰も知らない。 笑って。
15.
駅前に春が来て風切る音が聴こえる 階段に腰掛けたあなたが笑んでたのが見え 街を行き交う人の華やかな群れに汚され 待ち合わせの午後に艶やかな話をする 死んだ子猫を埋める人や宗教の勧誘 風船に引かれる子供を連れていた老婆 瞬間が永遠に続くだろうと勘違いしてしまいそうな高い空 いつか呼吸が消えそうになり全てを消し家に還るとき 美しい世界が美しいまま遠ざかっていくことを知る そして人生の夏が過ぎ去り優しげな死が私に惚れ込み 揺らぐ街の陽を背にして褪せた記念写真を撮るだろう

about

demo & unreleased tracks

credits

released November 14, 2019

All songs composed & written by せせせ (cicada_sss)
starring 初音ミク

license

all rights reserved

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