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pop music [defeated]

by happyender girl

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1.
 駅の男子トイレに置かれた飲みかけのいちごオレとまだ開けてないショートケーキの箱  エレベーターの滑車は動く、古代から同じように  人の営みを繰り返したい、面白いほどに  この世界はこれからどんどん良くなる、そう思うのか?  子孫たちは僕を愛す 永遠に  点滅するカーブ、黒ずんでいく光  どんどこと地下へ沈んでいく列車たちはブラックホールの中に何があるか知ってた  人間の時間はそれらに太刀打ちできない  引き延ばされてゆく  この世界はこれからどんどん良くなる  そう思うのか?  子孫たちは僕を愛す 永遠に  僕らの人生はこの列車よりも短い  けれど僕らはなにか残すことが出来る  積み上げられた人類の叡智というものだ  古代から延々延々と続く人の営み  そうして作られたエレベーターの滑車が回るのを僕は見ている
2.
chaos disney 03:59
 ねばつく日は  緋を垂らす  海を探して  褥に帰す  ベッドサイドで  話してくれた  首輪を差し出して 「お前もこうしてやる」と  冷え切った頬を裂いて  花畑が現れて  絵本のラストシーンは  主人公の飼い犬の処刑  もどした君が  銀の膜を睨みつけ  吐瀉物で汚したセル画はポップアート  ファンタジアはテープ劣化により変質  それが世界にひろがる  愛す
3.
 不用意にふろう、移ろう夜の意識 の深いところにいる。  このいつまでも続く長い坂  きみは身体をよこたえ、何も言わず、まどろんで  見ていた  どこからきたの? 月の裏はからっぽだった  なにがおこるの? 指で細い髪をもてあそんだ  どこへといくの? 徒な笑みを浮かべている  なにがおこるの? これから  手を引いて立ち尽くす。  振り向いて 「笑わないで」  怯えてるのか、超然としてるのか(両方だろう)  強く冷たい風が吹く  月の裏はからっぽだった  濡れた瞳で言葉を飲み込んだ  徒なことと知っている  きてよ、わたしと  きみの輪郭にふれるような言葉は言えない、それをしたらもう。  この先に待ち受けるもの全てを悟っている。  それを知ったらもう……。  月が死んだら どこへもいけない  ふたりは陽に焼かれて干からびる  だからそれまでは大人びた子供のまま  何度だって何度だって、わかったふりをしよう  まいあがるまいあがるまいあがるまいあ、がる
4.
 私のストレスの捌け口になれよ。私の全てをあなたにあげるよ。あなたの世界は私のすべて。すべての私はあなたと同じ。鏡写しのあなたは私、依代になりたまえ。私が今何を考えてるか全て教えてほしい。私の弱さをあなたにあげるよ。端正な顔で弱者を嬲れよ。身体に火をつけ爛れる皮膚から見える内側から覗くその瞳。  私が裏ならあなたは表、依代になりたまえ。私が今何を考えてるか全て教えてほしい。私が外ならあなたは内側、依代になりたまえ。私が今何を愛してるか全て教えてほしい。  幼い子供を殴って殺せよ。性的弱者に銃を突きつけろ。喜び勇んで悪になりなよ。私の醜さを代わりに担えよ。  世界の全ては私と同一、依代になりたまえ。私が今何を憎んでるのか全て教えてよ。この脳で視える全ては私、依代になりたまえ。全ては認知が見せる幻、全ては映写機が映す私。  私の全てをあなたにあげるよ。私の弱さをあなたにあげるよ。喜び勇んで悪になりなよ。私の醜さを代わりに担えよ。  世界の全ては私と同一。世界の全てはあなたと同一。私の全てはあなたと同じ。あなたの全ては私と同じ。  依代になりたまえ。
5.
いつかみんなと笑いあってポッキーゲームしよう いつかみんなと愛しあってポッキーゲームしよう いつかみんなと認めあってポッキーゲームしよう いつかみんなと解りあってポッキーゲームしよう 勝敗のない殺し合いがしたい 閉じた博愛に要件は無し 舌で接触するのは厚意でない 札を貼られたキョンシーガール いつかみんなと殺しあってポッキーゲームしよう いつかみんなと憎みあってポッキーゲームしよう いつかみんなと犯しあってポッキーゲームしよう いつかみんなとまわしあってポッキーゲームしよう 夜は人生をおかしくさせる 我らの背負う袋は重い 肌で接触するのは誠意がない 札を貼られたキョンシーボーイ いつかみんなと嘆きあってポッキーゲームしよう いつかみんなと認めあってポッキーゲームしよう いつかみんなと愛しあってポッキーゲームしよう いつかみんなと混ざりあってポッキーゲームしよう ピース いつも見てるよ 舌がもつれてるから
6.
 高台に立っていたんだ。多分岐路だったんだろうな。行き交うヘッドライトが夜半に溶けてくようで。夏なんて来なきゃいいさ。肌寒くて不安になった。坂道を歩いてった。いつまでも歩いてた。生まれてこなきゃよかった。生まれてこなきゃよかった。敢えて語らなくなった。つまびらかにするのも飽きた。間違いに気づき続けて、それは間違いの途中で。目を覚まし続けている。千年前と同じように。  靴が黒ずんでいる。  考えないふりをしている。  悪いのは誰、悪いのは誰。考える遺伝子でしかない、私は、所詮私の子を抱くためにある苦痛。  悪いのは誰、親、親の親、神、それとも今朝抜いた朝食のせい? その程度で傷む生、くだらない。眠りたい、家に帰ろう。  精液で濡れた歩道で引き裂かれた豚の血が点々と続いている。ヘンゼルとグレーテル、童心が誘われる先は無間の悲しみか。生と死が蠢いている。白無垢を着ている。  立ちたくもない岐路に立った。そんなことを繰り返した。夕闇に照らされてた。そんな日を繰り返す。こんな日を繰り返す。こんな日を繰り返す。気づき続けている。気づかないままで。  爪が黒ずんでいる。  考えなくなる。  悪いのは何、悪いって何? 考える遺伝子でしかない、私は、所詮私の子を抱くためにある幸せ。  親、親の親、親の親の親から続く終わらない痛みは、今朝抜いた朝食のせい? その程度で傷む生、くだらない。疲れた、眠りたい。食べたい、繋がりたい……

about

5th (& last) album

credits

released October 12, 2019

All songs composed & written by せせせ (cicada_sss)
starring 初音ミク

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